百点満点の映画『魔女の宅急便』をアメリカのビッグスクリーンで観る

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百点満点の映画『魔女の宅急便』をアメリカのビッグスクリーンで観る

子どもの頃から大好きで、大人になった今でも個人的ベストジブリ映画トップスルー堂々の第1位『魔女の宅急便』をIMAXのビッグスクリーンで観てきた。(ちなみに第2位は『耳をすませば』、3位は『もののけ姫』で、ランキングの基準は繰り返し観たくなる頻度である)

無論、字幕版(=オリジナルの日本語音声)の上映を選んで鑑賞。館内を見渡すと、モンスターボール型のポシェットを斜めがけにした若い白人女性など、まあ、日本のアニメを好んで視聴していそうな客層が確認できた。上映前にありとあらゆるニンテンドーやディズニー関連のCMが6〜7本流れたときにはさすがに狙い撃ちされているなと感じた。

さて、実に25分もの広告を見せられた後に、いよいよ本編が開始した。真っ青なバックにトトロの横顔とジブリの社名が置かれただけの、例の画面が映し出され、草花がそよ風に揺られる丘の斜面に寝転がり、赤いポータブルラジオの天気予報に耳を傾けるキキのカットに切り替わる。

おそらく2、30回は観ているけれど大スクリーンで鑑賞すると、あらためて『魔女の宅急便』は百点満点の映画だなとしみじみ思う。

・色彩豊かで生命力溢れる数々の美しい風景
・流れるたびにワクワクするユーミンのポップソングと久石譲の楽曲
・見る人が勇気づけられる王道の成長物語
・圧倒的作画力で魅せるアクションシーン
・「他人」の冷たさも暖かさもリアルに体現する、キキが対峙する多様な人物たち
・画面に登場するたびにくすっと笑いを誘う愛くるしいマスコット・黒猫のジジ
・素直で頑張り屋でちょっぴり意地っ張りな、応援したくなるヒロイン・キキ

…と、評価すべき点を挙げるとキリがないのだが、今回見返して「やっぱ駿は天才や!」と再確認したのが「複雑な感情を見事に捉える、キャラクーの細かい演技」である。

例を挙げると、

おソノさんに招き入れられて、グーチョキパン屋の空き部屋で初めて一夜を過ごした朝、トイレに起きるキキ。寝巻き姿で誰も辺りにいないことを確認してから、そろりと外にあるトイレ小屋まで階段を降りて入っていく。用を済ませると、ドアの外で物音がするのを感じ取って(パン屋の旦那さんが中庭に出てきて背伸びしている)息を潜める。そして、旦那さんがまた室内に戻ったらしきドアの閉まる音を合図に、パタパタと走って自分のいた部屋まで一気に階段を駆け上がり、バタンとドアを後ろに閉めてぜえぜえと息をしてから、胸を撫で下ろす。他人の家で寝泊まりする際の緊張感がよく伝わってくる。さらに、次のシーンではお洋服を着替えてトレードマークの大きな赤いリボンを頭の上に結んだ(=身支度を終えた)キキがパン屋の厨房に入ってきて、先に作業を始めているおソノさんと旦那さんに元気よく「おはようございます!」と挨拶をする。早速お手伝いを積極的に始めようとする姿が微笑ましい。

他にも、

初めてのお届け物(=宅急便)からなかなか戻って来ないキキを、もうすっかり暗くなった中、おそらくとっくに閉店しているであろうパン屋のフロントで新聞を広げて待つおソノさんと、時々フロントウィンドウ越しに空を見上げて落ち着かない様子で右往左往する旦那さん。フロントウィンドウには、朝にはなかった、パンで作られたキキ型のリースの飾りが…

もはや語り尽くせない。

けれども、とにかく、「やっぱり大好きだな」と心に沁みた映画鑑賞体験でした。



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